腹黒執事は、悪役なお嬢様への愛が強め
*
購入した青紫色のドレスは後日自宅へ届けてもらうことにした。
店を出てみれば相変わらずものすごい人出だったけれど、せっかく来たので我慢して歩いてみることにした。
……のだけど結局すぐ音を上げた。
「鷹司。人が多すぎるわ。何とかしなさい」
無茶なことを言っているのは自分でもわかる。
それでも顔色を変えないのが鷹司だ。
「では、そこの百貨店の最上階にあるカフェで一休みいたしましょう」
「はあ? そんなカフェなんて混んでるに決まってるじゃない」
「そんなこともあろうかと、一週間前から予約して席を確保しておきましたのでご心配なく」
「……私が買い物に行きたいって言いだしたのは今日だったはずだけど」
この男は未来まで読めるのだろうか。
また一つ謎は増えたけれど、せっかく休めるのだからあまり気にしないことにしよう。
店内に入ってみたら、周りが明らかにカップルばっかりな気がするけど、それも気にしないことにしよう。
購入した青紫色のドレスは後日自宅へ届けてもらうことにした。
店を出てみれば相変わらずものすごい人出だったけれど、せっかく来たので我慢して歩いてみることにした。
……のだけど結局すぐ音を上げた。
「鷹司。人が多すぎるわ。何とかしなさい」
無茶なことを言っているのは自分でもわかる。
それでも顔色を変えないのが鷹司だ。
「では、そこの百貨店の最上階にあるカフェで一休みいたしましょう」
「はあ? そんなカフェなんて混んでるに決まってるじゃない」
「そんなこともあろうかと、一週間前から予約して席を確保しておきましたのでご心配なく」
「……私が買い物に行きたいって言いだしたのは今日だったはずだけど」
この男は未来まで読めるのだろうか。
また一つ謎は増えたけれど、せっかく休めるのだからあまり気にしないことにしよう。
店内に入ってみたら、周りが明らかにカップルばっかりな気がするけど、それも気にしないことにしよう。