ピンクの姫が無自覚攻撃を繰り出すので、ブルーの侍が困惑しています（アンジュと近藤）

「じゃ、近藤、黒髪のプリンス、メンバーチェンジね」

という訳で、
近藤と姫君は早朝の日本・羽田行き、ファーストクラスで搭乗していた。

「うううう・・いいのか」

近藤は冷静をよそおいながら、内心葛藤していた。

ファーストクラスは初めてで、隣には姫、顔は毛布にうずもれているが、よく眠っている。

空港の医務室で、精神安定剤と睡眠導入剤を処方してもらったのが効いている。

出国、その他の手続きは、弁護士が手際よく、法定代理人として行ってくれた。

機内のディナーは素晴らしいものだったが、姫君は、デザートに少し手をつけただけだった。

近藤は高級ワインを飲み干し、アルコールが回るのが早いなと感じながら、目を閉じた。

７日くらいなら・・
誰かに頼んで、観光でつぶせばなんとかなる。