ピンクの姫が無自覚攻撃を繰り出すので、ブルーの侍が困惑しています(アンジュと近藤)
明日、ホテルを取れば問題はない。

近藤の肩に、柔らかな重みが感じられる。

また、眠っているのか・・
そして微かな花の香り・・

近藤も目を閉じた。

お姫様のお守りが・・俺にできるのか?

「こちらでいいですか?」

タクシーの運転手が、振り向いた。

タクシーを降りると、
姫君は、好奇心丸出しで、マンションを見上げた。

「ここがあなたの館?」

はぁ・・館って・・
お姫様感覚は違うな・・

「あの、ここの一部屋を借りて住んでいるのです。
オーナーは別にいますよ」

そーなのぉ?」

近藤の住むマンションは、セキュリティーが良く、エントランスがこじゃれているので、
そこそこ家賃が高い。

寝るだけの場所であったが、仕事のコスパを上げるためには、良い住環境が必須だと近藤は考えていた。

近藤は、自分の部屋の鍵を開けた。

「どうぞ、お入りください。
狭いですが・・」

「コンニチワ・・って?」

「お邪魔しますって、日本語では言うのです」

自分で言いながら・・近藤は微苦笑した。

「オジャマ・・マ」

姫君はキョロキョロしている。

東洋人の男の一人暮らしは、珍しいのだろう。

「そこに座ってください。お茶を・・」

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