ピンクの姫が無自覚攻撃を繰り出すので、ブルーの侍が困惑しています(アンジュと近藤)
妻とおぼしき女性と、その娘らしき30才くらいの女性が頭を下げた。

「うちの嫁と娘です。
片づけを手伝いに来てくれて」

近藤が菅原に、名刺を差し出した。

「初めまして、近藤です。
お電話では何回か・・お手数をおかけします」

近藤が頭を下げると、
目の前の菅原一家の視線が、
ロリロリアニメキャラの姫君に集中している。

「あの、こちらのお嬢さんは・・
私の友人の妹さんで、日本に観光で来ているのですが、
古民家をぜひ、見たいというので・・
突然で申し訳ないのですが・・」

近藤がジロリと見たので、姫君は慌ててぺこりと頭をさげた。

仕事モードの近藤は、不機嫌そうで、ちょっと怖いのだ。

「アンジュです。
コンニチワ・・です」

近藤は、ビジネスバックから地図を取り出し、スマホの地図と確認している。

「それでは、先に、竹林の向こう側も見ておきたいのですが、
菅原さん、案内をしていただけますか?
敷地の境界線も確認したいので」

「そうですね。
山は陽が暮れるのが早いから、
急ぎましょう」

菅原氏が、首からタオルをはずして言った。

「ありがとうございます。
アンジュ、君はここでステイ。
いいですね?」

姫君はコクコクうなずいた。

やっぱり、無表情に見えるのが、コワイ。
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