ピンクの姫が無自覚攻撃を繰り出すので、ブルーの侍が困惑しています(アンジュと近藤)

姫君を無事にホテルまで送り届けて、近藤が出社すると、
デスクは未決済の書類がてんこ盛りだった。

パソコンを開くと、メールがあふれるように届いていた。

その一つ、竹の翁、菅原氏からのメールをすぐに開くと、
お礼の定型文メール、そして添付写真。

かぐや姫のアンジュがたくさん写っていた。

「うわぁ、きれいな子ですね。
モデルさんですか?」

部下の女性が、パソコンをのぞき込んだ。

「宣伝写真にも使えそうですね。
あと、近藤チーフ、ミスタ・久遠から特別休暇を取るようにと、伝言がありました。
それから、こちらの書類の決済を急いでお願いします」

「わかりました」

近藤は書類を受け取り、よれよれのネクタイを締めなおした。

特別休暇・・か・・

こんなに仕事がたまっているのに、休日出勤で帳尻を合わせなくてはならない。

本音は、すぐにでも家に帰って寝たいのだが・・

スマホを手に取り、姫君の予定を確認した。
今は、アキハバラ観光している。

あの容姿なら、スカウトの目にすぐに止まるだろう。
会社の人間をつけておいて正解だ。

それから、かぐや姫のアンジュの写真を、自分のスマホに入れた。
< 41 / 54 >

この作品をシェア

pagetop