ピンクの姫が無自覚攻撃を繰り出すので、ブルーの侍が困惑しています(アンジュと近藤)
久遠のモノローグ
「というわけで、アンジュと近藤は、結婚しちゃったんだけど」
もみじの大木の根元で、久遠は寝転がり、座っている天音の膝に頭を置いた。
「両家の挨拶の時に、近藤の母親が黒紋付き、袴で剣舞を披露したので、エラール伯爵はめちゃくちゃ驚いたらしい。
腹切りダンスだってね」
「それは・・すごいですね」
天音がクスッと笑うと、久遠がその腕に、手を伸ばした。
「近藤さんは、お子さんにも恵まれて、幸せなのですね」
「うん、俺もさ、天音ちゃんとの子どもが欲しいなぁ」
そう言いながら、久遠が天音の体を引き寄せ、キスの態勢に入っている。
「コウノトリのご機嫌次第ですよね」
天音はそう言って、
空を見上げると、大きな雲が鳥の姿に見えた。
スマホに入っている月経管理アプリは、コウノトリの飛来が近い事を知らせている。
おわり