ピンクの姫が無自覚攻撃を繰り出すので、ブルーの侍が困惑しています(アンジュと近藤)
アンジュはいらだたしげに、
ローテーブルに置いてある煙草の箱に手を伸ばした。

すぐに、近藤が動き、煙草の箱を取り上げた。

「あんた、誰?」

ギロリと光る硬質のサファイアの瞳でにらみつけた。

一瞬、近藤の手が止まった。

その宝石の輝きに目を奪われた。

「ああ・・イライラする!!
煙草もアタシのものなんだから・・!」

アンジュの声で、近藤が現実に戻った。

「ダメです!あなたは未成年者でしょう!」

近藤は素早くアンジュの手首をつかみ、動きを制した。

「学校をさぼったんですね?」

「はん、別に・・みんなでガールズトークしていただけじゃない。
あんたに言われる筋合いはないって!」

近藤の眉間に、不快を示すしわが寄った。

「そこに座りなさい!」

近藤が、強い調子で指示をした。

「アンジュ、近藤はサムライだぞ。
剣の達人(マスター)だ。
しかも、俺のバディで、ボディガードもできる強い奴だ。
言う事を聞いたほうがいいぞ」

久遠はこの展開に、おもしろそうに近くのソファーに座り込んだ。

近藤はビシッと背筋を伸ばし、
絨毯に正座をした。

「靴を脱いで、早く、座りなさい!!」

「ええ・・?」
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