辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~
「これ、綺麗ね」
「……ああ。引っ張っちゃ駄目っすよ。取れちゃうから」
「はーい」
銀に細かな模様が掘りこまれている。植物柄だろうか。とても美しい。
(……あれ)
アルドに抱き上げられて気が付いた。ほんのりと香水の香りがする。たぶん、このぐらい接近しないと気づかないようなほのかな香り。辺境の騎士には珍しいちゃらちゃらとしたタイプだ。
「お嬢さん、この木には気を付けないとだめっす 。この木は魔物ですからね。一年の半分ぐらい寝ていて、今は寝てる時期ですが、覚醒期には枝を振り回して攻撃してくるっす」
「この木、気を付ける。エル、覚えた」
アルドに教えてもらった木は、冬から春にかけては眠っているらしい。
夏になり、獲物が活発に動き始める時期になると目を覚ますそうだ。そして、秋になって冬眠のためにまるまる肥え太った獲物を食べると再び眠りにつく。
「……ああ。引っ張っちゃ駄目っすよ。取れちゃうから」
「はーい」
銀に細かな模様が掘りこまれている。植物柄だろうか。とても美しい。
(……あれ)
アルドに抱き上げられて気が付いた。ほんのりと香水の香りがする。たぶん、このぐらい接近しないと気づかないようなほのかな香り。辺境の騎士には珍しいちゃらちゃらとしたタイプだ。
「お嬢さん、この木には気を付けないとだめっす 。この木は魔物ですからね。一年の半分ぐらい寝ていて、今は寝てる時期ですが、覚醒期には枝を振り回して攻撃してくるっす」
「この木、気を付ける。エル、覚えた」
アルドに教えてもらった木は、冬から春にかけては眠っているらしい。
夏になり、獲物が活発に動き始める時期になると目を覚ますそうだ。そして、秋になって冬眠のためにまるまる肥え太った獲物を食べると再び眠りにつく。