辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~
テーブルの上に置かれているのは銀のしおり。ちらりとそちらに目をやり、開かれたままのページに視線を移す。
(……おおお)
そこに記されていたのは、ロマンチックな愛の詩であった。
どうやら恋人を花の妖精にたとえているらしい。甘ったるい言葉が並んでいて、思わず肩越しにジャンの顔を見上げる。
「ジャンは……乙女……?」
思わず口にしたら、ぷはっとジャンは吹き出した。
「そうですね。そういう言い方もできるかもしれませんね」
「ふむ。でも、それは素敵なこと」
「素敵なことですか?」
「素敵よ? ええと……いろいろなものを読めるのは素敵」
エルはにっこりと笑った。
今のジャンは、前世で言うなら「少女小説や少女漫画を好んで読む男性」と似ている好みの持ち主なのだろう。男性向けだからとか女性向けだからとか言わず、好きなものを好きと言えるのは素敵なことだ。
(……おおお)
そこに記されていたのは、ロマンチックな愛の詩であった。
どうやら恋人を花の妖精にたとえているらしい。甘ったるい言葉が並んでいて、思わず肩越しにジャンの顔を見上げる。
「ジャンは……乙女……?」
思わず口にしたら、ぷはっとジャンは吹き出した。
「そうですね。そういう言い方もできるかもしれませんね」
「ふむ。でも、それは素敵なこと」
「素敵なことですか?」
「素敵よ? ええと……いろいろなものを読めるのは素敵」
エルはにっこりと笑った。
今のジャンは、前世で言うなら「少女小説や少女漫画を好んで読む男性」と似ている好みの持ち主なのだろう。男性向けだからとか女性向けだからとか言わず、好きなものを好きと言えるのは素敵なことだ。