辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~
「いや、今回はそろって行くぞ。メルリノの成人の挨拶もあるからな」

 と、ロドリゴが言ったことで、三人とも静かになった。

 この国では十五で成人になるというのを、今知った。今回は、メルリノの十五のお披露目とエルの養子縁組手続きを一緒に行うそうだ。

 養子縁組の手続きだけならばともかく、お披露目には家族そろって出席する必要があるから、全員行かねばならない。

「アルド、お前も来い」
「いいっすか?」
「このところよくやってるからな。王都に会いたい人もいるだろう」

 と、アルドに向かってロドリゴはにやり。

 アルドの婚約者がこちらに来てくれるそうだけれど、それ以前に王都で顔を合わせる機会を作ってくれるらしい。部下達ひとりひとりに、きちんと目を向けているというのがそれだけでわかる。

「その間の守りは、王都からロザリアを護衛して来た騎士達を置いていく。ジャン、あとは任せたぞ」
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