辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~
頑張って食べればお腹がいっぱいになるし、食べないと倒れてしまうというのは前世の知識からわかっている。だから、できるだけ口に運ぶようにはしている。
「えりゅ、いいこ?」
「ああ、いい子だとも。よく、あの状況で生き残ったな。偉いぞ」
辺境伯は詳しいことは言わなかったけれど、屋敷内の噂でエルはちゃんと知っている。あの時、エルを捨てて逃げた男達は、魔物に襲われて死んだそうだ。
あの時、男達から離れていたおかげでエルだけ助かったと思うと不思議な気持ちになるけれど。
「えりゅ、いいこ」
人から誉められたのは久しぶりな気がする。実家では、エルは忌むべき存在として、家族の目にすら触れないよう隠されていたから。
「いいこ」
その言葉を繰り返してにこにことしていたら、辺境伯もまた柔らかな表情になった。
「えりゅ、いいこ?」
「ああ、いい子だとも。よく、あの状況で生き残ったな。偉いぞ」
辺境伯は詳しいことは言わなかったけれど、屋敷内の噂でエルはちゃんと知っている。あの時、エルを捨てて逃げた男達は、魔物に襲われて死んだそうだ。
あの時、男達から離れていたおかげでエルだけ助かったと思うと不思議な気持ちになるけれど。
「えりゅ、いいこ」
人から誉められたのは久しぶりな気がする。実家では、エルは忌むべき存在として、家族の目にすら触れないよう隠されていたから。
「いいこ」
その言葉を繰り返してにこにことしていたら、辺境伯もまた柔らかな表情になった。