どうやら私、推しに推されてるみたいです…。
第3話❥推しとの距離感
❥❥
「ふーん、筧の推しが芽結?へぇ…。まぁ、見る目あるじゃん?」
翌日の昼休み。
私は昨日の出来事を胡桃ちゃんに相談していた。
正直、昨日の出来事は、自分の中で処理できるキャパを超えてしまっていて…。
モヤモヤした気持ちを整理するためにも、仲良しの胡桃ちゃんに話を聞いてもらうことにしたのだ。
「もう。胡桃ちゃんってばからかわないでよ。本気で今後、凪音くんとどう接すればいいのか悩んでるんだから…!」
楽しそうに微笑む彼女に私がそう言い返すと。
「あんたはを何を悩む必要があんの。いいじゃん。推しに好かれてるってことだよ?オキニ確定!あー、うらやましい〜。私も小雨くんのオキニになりた〜い」
机に頬杖をつき、最後はそんな自分自身の願望を言い出す始末。
そんな胡桃ちゃんに私はガクッと肩を落とした。
「いやいや。オキニとかそういう話じゃ…」
「てかさ、それって"推し"だのなんだの言ってるからややこしくなってるけど〜。つまりは、単に両思いってことでしょう?もう面倒だし、さっさと告白して付き合っちゃえば?」