どうやら私、推しに推されてるみたいです…。


とまぁ、そんな理由(わけ)で私は『恋愛』に対してかなり自己肯定感が低い。

そのことに関しては自覚ありだ。

「……」

「まぁ…。それも芽結の個性だし私は気にしないけど。でもね、悩みがあったらちゃんと言ってね?私は芽結の味方なんだから」

私が答えづらそうにしているのを察してか、胡桃ちゃんの方が先に声をかけてくれる。

「うん。胡桃ちゃん、ありがとう…。私ってどうも恋愛って括りが苦手みたいで…」

あははと、苦笑いを浮かべた私に対して一瞬、心配そうな表情を浮かべた胡桃ちゃんが「あのさ…」と、何か言いかけた時。

「胡桃ー!そろそろ昼休み終わるよ。掃除裏庭でしょ?一緒に行こう」

同じクラスの真希ちゃんが、彼女に向かって声をかけた。

「あ、うん…!行くけど…」


「胡桃ちゃん、裏庭掃除行ってきなよ?私は教室だからまたあとでね」


「…わかった。また後で話そ!」


少し後ろ髪を引かれるように胡桃ちゃんは私の様子を気にしていたが、真希ちゃんと連れ立って教室を出ていってしまう。

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