love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~
 じゃらじゃらと鎖の音がして、甲斐がブランコを降りた気配がする。顔をあげたら、唇にキスが落ちてきた。

 何か思う間もなく、後頭部を押さえつけられて、深く入って来て驚く。
 もう、キスはクリアしているのに……なんで?

 思わず後ろから転げ落ちそうになり、身体ごと抱き寄せられた。

「なにしてんの、頭おかしくなった?」

「篤紀にどっか触られた?」

「は?」

「触られたら、死ぬじゃん」

「ないよ、そういう感じじゃないし。工藤もないでしょ」

「いや、ありだろ。佐久良やベー、最近特に可愛くみえる。やりたい、機会作ってくれよ。甲斐、お前が佐久良とないなら、譲れよって言われてた」

「はぁ?」

「あいつがしたいのは、恋バナなんて、可愛いもんじゃなく、エロバナだろ。もっと言えば、エロいことしたいって感じ」

「うわぁ」

「引くだろ?けどさ、気になる子に触れて、どんな感じか確かめたい。どんな風に反応してくれるんだろうって想像する。それって悪いこと?」

 甲斐はじっとこちらを見つめてきて、私の唇を親指のはらでなぞってくる。
 なんでこんな風に触れてくるんだろう?
 今までこんなことはなかったと思うのに。
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