love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~
 そのうち大学を卒業して、私はアパレルメーカーに就職し、甲斐はIT系企業に就職した。

 甲斐が週末に食事や出かけに誘ってくることがあり、私は予定が気分によって、乗るときと乗らないときがある。
 それでも甲斐との関係は幼なじみのまま続いていて、当たり前のようにそばにいた。
 
 予定が合えば会う。
 そんな友達の距離感でいるのが心地よいとは思っていた。

 ところが、ある日一緒にご飯を食べに行って、甲斐が海外赴任の話があると言って来たのには、さすがに戸惑いが隠せない。

「何かあったときに、すぐには行けない。そしたら日没までには間に合わないと思う」
 と甲斐は言う。
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