love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~
「もうほぼ、やりつくしてると思うし。大丈夫だと思うけどな」
と私が言ったら、甲斐は、
「まだ一個、確実にある」
と言うのだ。
「なに?」
思わせぶりな視線を送って来て、甲斐は言う。
「子どもが出来たら、多分死ぬ」
ああ、とため息がでる。
とうとうその段階に来てしまったか、と思う。
あれから時がたって、そんな話が出るようになるとは思わなかった。反応に困って、
「その辺はちゃんと、してるし」
曖昧に答える。
「へぇ、してんの?」
甲斐が茶化すような口調で言うのがいやで、話を戻すことにした。
大人になってからは、その辺の話題にはより慎重になっている。
やっぱり甲斐と恋愛の駆け引きのような会話になるのは、いやなのだ。