冷徹御曹司かと思っていたら溺愛御曹司でした〜甘い束縛にとらわれて
「半同棲って言ってたのに、全然、半同棲じゃない」
「ふふふ、そうむくれるな。騙すような言い方をして悪かった。だけど、それだけ、俺も本気だと諦めてくれ」
「後悔しても知らないから」
「俺が後悔⁈ありえないな。こんな心も体もピッタリの女に出会えたんだ。嬉しい気持ちでいっぱいだ」
カップル2人の痴話喧嘩にもならないイチャイチャ喧嘩を見守っていた業者が、声をかけてきた。
「そろそろ、引越し作業に取り掛かってよろしいでしょうか?」
「あぁ、頼む」
他人の存在を忘れていた砂羽は、真っ赤になり、逃げるように自分の部屋へ向かった。その後を業者と霧矢が苦笑して追いかけるのだった。
こうして、霧矢の甘い罠にはまって同棲がスタートすることになった。