愛する人と暮らす初めての日
愛しい人がいる朝
 目が覚め、彼女がいることにすごく幸せを感じる。

 リーベが俺の家にいて、俺の腕の中にいる。
 もうオリバーに邪魔されることもない。
 それがたまらなく嬉しく感じる。

 そんな幸せを噛みしめながら、横たわったまま彼女と話してからベッドを出る。


 その際リーベが裸足のままで出ようとしたので、慌てて靴を渡す。
 昨日、同期のキャロルがくれたものだ。

 彼女は靴を履いたことがないようで、履くのに手間取っていたので手伝う。
 すると、可愛らしい笑顔でありがとうとお礼をしてきた。
 どうしてリーベはこんなに可愛いのだろう。

 そう思っていると、彼女は靴が窮屈らしく、足元をじっと見つめてモジモジとしている。
 脱ぎたそうにしているが、履かないとリーベの足が傷ついてしまう。

 なので皆も履いているから我慢してほしいと伝えると、彼女はそういうものなのか、と納得してくれた。


「今度の休みにもっと可愛い靴買いに行こう」


 今彼女が履いているのは黒いシンプルなデザインのものなので、そう伝える。
 彼女はまた靴を見つめる。


「どんな靴でもいいけど、リュカと出かけるの楽しみ」

「俺も楽しみ」


 彼女が楽しみと言ってくれたのに嬉しく思いながら、仕事に行く支度をしなければとベッドから離れる。
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