愛する人と暮らす初めての日
「ごちそうさまでした」
「お粗末さまでした」
食事中は彼女が食べるのに夢中になっていて、俺はそんなリーベを愛おしく思いながら食べていた。
なのでお互い無言だったが、あっという間に食べ終わる。
俺は彼女よりも早く食べ終わっていた。
だが俺が立ち上がったらリーベが焦るかもしれないと思い、食べ終わるまで彼女を眺めていた。
とりあえず俺の分だけ食器を下げてからリーベの分を下げようと思ったのだが、彼女がシンクまで持ってきてくれた。
そんな彼女にお礼を言い、頭を撫でる。
リーベが嬉しそうに笑う。
可愛いと思いながら食器を洗う。
「私も何かできることある? リュカのお手伝いしたい」
「ありがとう。じゃあ、俺が洗った食器拭いてもらってもいい?」
「うん、わかった」
彼女の申し出をありがたく受け取ることにして、食器拭きを頼む。
俺に頼まれたのが嬉しかったのか、彼女がにこにこと笑いながら隣で待っている。
「……っ、可愛い」
思わず声が漏れ出たが、彼女は気にしていない様子だ。