愛する人と暮らす初めての日

「そうだ、今度一緒にお洋服見に行きましょ。リーベに似合うの選んであげるわ。服屋さんに行ったら、色んな可愛い服があるのよ」


 キャロルの言葉に彼女がまた目をキラキラとさせる。
 服を見るのが楽しみなのだろうか。

 でも、どうせなら服を選ぶという体でデートをしたい。


「服なら俺と見に行くからいい」

「あら、あなたが女の子の服を選べるとは思えないけど」


 馬鹿にした訳でもなく、至極真っ当だとばかりにキャロルが言う。
 そんなキャロルに少しいらっとする。


「確かにそういうのには疎いけど、俺だって選べる」

「私の方が最近の流行りに詳しいし、リーベに似合う服も選んであげれる」


 キャロルと言い争っていると彼女が不思議そうに尋ねてくる。
< 25 / 55 >

この作品をシェア

pagetop