愛する人と暮らす初めての日
彼女と過ごす初めての夜

「リーベ起きて」


 俺が料理をしている間に寝ていた彼女を起こす。
 リーベがゆっくりと瞼を開ける。


「……リュカ?」

「うん、そうだよ。おはよう、リーベ」

「おはよう」

「ご飯できたから一緒に食べよ?」


 眠気眼で返事をしてくれる彼女にそう伝える。
 リーベはこくりと頷くと、ゆっくり体を起こし伸びをする。

 料理の途中で彼女が寝ていることに気づいて、かけてあげたタオルケットを畳み、とりあえずソファに置いておく。

 まだ眠そうにしている彼女の手を引き、ダイニングテーブルに連れて行く。

 夕食のメニューはシチューとパン、サラダだ。
 シチュー以外は今朝と同じものになってしまったが、張り切って作ったので彼女が気に入ってくれると嬉しい。

二人で「いただきます」と挨拶をし、食事を始める。

 彼女はまずサラダから食べ始めた。
 朝と変わらないが、美味しそうに食べている。

 次にシチューを食べる。
 熱いから気をつけてと伝えると、ふーふー、と息を吹きかけていた。
 そんな姿も可愛らしい。

 シチューに口をつけると、ぱっと顔を明るくする。


「リュカすごく美味しい。作ってくれてありがとう」

「リーベがそんなに喜んでくれるなら作った甲斐があったよ」


 笑顔で伝えてくる彼女を見て、俺も笑顔になる。
 気に入ってくれたようでよかった。

 それからは今朝と違い、会話をしながら食事をした。
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