俺様同期の溺愛が誰にも止められない
「きっといいところなんだろうな」
沈黙の車内でポツリとこぼれた素晴の言葉。

「素敵なところだよ」

都会で育った素晴には新鮮だろから、気に入ると思う。

「行ってみたいな」
「うん、いつか来て」

きれいな海があって、潮風がとっても気持ちいい。
ゆっくりと時間の流れる田舎の島はバカンスに訪れるのには最高の場所。
ただ、そこに暮らすとなると少し話が違う。

「碧はどうしたいんだ?」
「うーん・・・わからない」
わからないからこんなに悩んでいる。

「お前の人生だ、じっくりと考えるんだな」
「うん」
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