俺様同期の溺愛が誰にも止められない
その日の夕方。
私はいつも通りマンションに帰ってきた。

昼間の件もあり気まずさはあるものの、私が帰るのはここだけ。
せめて夕飯には素晴の好物にしようと、肉じゃがや鶏のから揚げを作った。

「ただいま」
「おかえりなさい」

素晴が帰ってきたのは午後7時。
キッチンで出来上がった夕食を覗くと、自分の部屋へと消え行った。
どうやらご機嫌がよくはないらしい。
もちろんそれは想定内のことだけれど、私としては普段通り接するしかない。

2か月ほど前に一緒に暮らすと決めた時、私達は二つの約束をした。
1つは嘘をつかないこと。
もう1つは、病院であったことを家に持ち込まないこと。
同じ職場にいれば仕事の延長で意見がぶつかることもあるだろうと、相談して決めた。
この約束だけは私も素晴も守っている。
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