俺様同期の溺愛が誰にも止められない
「ごめんね、母さん一人にして」
「何言っているの、ちゃんと診療所を軌道に乗せてくれたんだもの。お礼を言いたいくらいだわ」

それはすべて素晴の功績。
私はただ側にいただけだ。
だからこそあと1ヶ月で後任の先生に仕事を引きつがないといけない。
こんな所で体調を崩すわけにはいかない。

愛した人を思い続け、共に生きたいと願うのは本能だと思う。
ただその道のりには多くのしがらみがあり、険しくて遠かった。
それでも、交差するはずのない人生を何とか重ねたくて私達はもがき続けた。

循環器科の医師となり実家を継ぐ決心をした素晴。
素晴と共に東京で暮らすことを決めた私。
そして、おなかに宿った小さな命。

「これからもよろしくね」
私はまだ膨らんでいないお腹にそっと手を当てた。



fin
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