俺様同期の溺愛が誰にも止められない
ブブブ。
病院の同僚からメッセージの受信。

『悪いけれど、今夜の当直を変わってもらえないだろうか?』

はあー。
送られてきたメッセージを見た瞬間、ため息が出た。
私がよほど頼みやすいのか、よくこういったお願いをされるのだ。

「まさか受ける気じゃないだろうな?」
「仕方ないじゃない」

いつの間にか画面を覗き込んでいた影井の声が耳元で聞こえた時には、私はすでに『了解しました』のメッセージを送信していた。
きっと断れない私に問題があるのだろうけれど、相手も困っているんだろうと思うと断ることができなくて変わってしまう、その繰り返し。
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