俺様同期の溺愛が誰にも止められない
側にいることの心地よさ
影井に押し切られる形で始めた同居からあっという間に半月が過ぎた。
気が付けば5月も終わりに近づき、もうすっかり春も終わり。
広くて大きい上に一通りの家財がそろっている影井のマンションに私がお邪魔する形で始まった同居はあまりにも自然で、不思議なくらい快適だった。
もちろん影井との同居が周囲に知れれば大騒ぎになるから気づかれないようにと気は使うけれど、それ以外のことで不便を感じることは私にはない。
早いうちに新しいアパートを探さなければと思いながらも、忙しさにかまけて時間だけが過ぎていった。

「おはよう、シャワー行ってくるよ」
「うん」

2人とも起床時間は6時半で、アラーム一回で目が覚めるのも一緒。
たいてい私とほぼ同じタイミングでリビングに出てくる影井はそのままシャワーに向かうのが日課になっているから、その間に私は朝食の用意をする。
一人暮らしの頃から家にいるときにはあるもので自炊をしていたため、みそ汁と卵焼きとサラダやお浸しなど簡単に作ったものを2人で食べる。
影井はありあわせの朝食に文句を言うこともなく、きれいに平らげてくれる。
そんな生活が当たり前になりつつある。
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