俺様同期の溺愛が誰にも止められない

「人を好きになるのに理由がいるのか？」
「そうではないけれど・・・」

白い歯を見せてにっこりと笑う影井の顔はどこから見ても爽やかで、一見遊んでいるようにも見える。
でも、実際はまじめで堅実。
常に誠実に最善の策を追い続けるその諦めない姿勢を尊敬していたし、何かあるごとに立ち止まってしまう私は瞬時に的確な対応ができる影井にあこがれてもてもいた。
だからこそ、私のように不出来な人間は影井に嫌われるのだろうと思った。
まさか告白されるなんて・・・

「俺の言うことが信じられないか？」
「うん」

困ったなって顔をする影井には悪いけれど、私は素直にうなずくしかなかった。