俺様同期の溺愛が誰にも止められない
同期の溺愛
いつもと変わりない朝が訪れたはずだった。
6時には目覚め少しベッドの中でゴロゴロとしてからゆっくりと起きだす。
少し低血圧気味の私にとってこれは大切なルーティーンで、いきなり動き出そうものならすぐに立ちくらみを起こしてしまう。
それを防ぐためにも、私はベッドの中で寝返りを打った。

「えっ」
思わず出てしまった自分の声。

今私の肩には自分のものでは腕が乗っている。
寄りかかるように私を抱きしめる腕の中からそっと顔だけ出して、頭上を見た。
う、嘘。
そこにいたのは同期の影井素晴。
彫りが深く整った顔は良く見知ったものだけけれど、静かに寝息を立てる彼はとても穏やかな表情をしている。
それにしても、なぜこんな状況になったんだっけ。
しばらく影井に見とれた後、私は自分の記憶を整理してみた。
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