クセのある御曹司を助けたら「運命だ」とか言われました。
アハハとてれ笑いする住吉さん。
『凄いことになった』と言っていた画像を見せてもらった。外で紅茶を飲んでいるとても爽やかな画像だった。コメントには『とてもカッコイイです』『彼女いるんですか?』などのコメントが大量に書かれてあった。
「す、住吉さんすごいですね……モテるでしょ?」
唖然としながら住吉さんにスマホを返すと、住吉さんは私の手をそっと握った。そして私の耳元に口を近づけ、
「いくらモテたって、モテたい人にモテなければ意味ないでしょ?」
囁くように言われた。一瞬のことで胸が高鳴る。
「それって……」
「俺はずっとあなたのことを想い続けてる」
……なっ、なんで? だって住吉さんとは住む世界が違う。それに、看護師じゃなくなった借金だらけの私なんてお荷物でしかないはずだ。