BitterなフリしてほんとはSweet【完】
「すぅー…すぅー…」
寝るのはやっ。
布団被らず寝てるし…
きっと最後の力を振り絞ってお粥を食べてくれたんだろうな。
逆に気遣わせたかな…
結局薬も飲まないまま寝ちゃったし。
とりあえず行きに買ってきた、冷えピタと、スポーツドリンクを冷蔵庫にしまっておくか。
布団を被せてあげようと、ベッドで寝る彼女に近づく。
無防備に気持ちよさそうに眠ってる。
布団を持ち上げて、彼女へかけた瞬間
「んー…」
寝ぼけて俺の手を握って、引き寄せた。
「ちょっ、」
ぐっと近づいて、ほぼゼロになる距離。
目の前にある形のいい唇。長くてカールのかかったまつ毛。
ああ、もう無理だ。
これ以上は我慢できない
「ごめん…」
そう言って、彼女のそれへ口付けをしてしまった。