BitterなフリしてほんとはSweet【完】


テーブルが大きく揺れて、荒木が身を乗り出してくる。



「したの!?キス!」



目の前にはドアップの荒木の顔。



パフェは端に避けられた。




…すごい迫力。



「…つい…」




「ついぃぃ?!」




俺はことの発端を全て話した。



寝ぼけた針間さんにベットで引き寄せられて、彼女の顔が近くにあって、



理性が旅立って、キスをしてしまったこと。




終始興奮した様子で聞いていた荒木。




「…なるほどぉ、あの日ね、そんなことが」





同じ部署だし、もちろんあの日針間さんが体調悪くて俺が家まで送ったことも知ってる。



「うん。」



「やるじゃないあんた!下手したらセクハラで訴えられるけど、男としてのガッツは最高よ!」




『いや〜、瀧も男なのねぇ』と感慨深い雰囲気を醸し出す。



…たしかにあれは確実にセクハラ。

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