BitterなフリしてほんとはSweet【完】
とにかく!キスのこととか、さっきの瀧課長の言葉とか考えるのは後にしないと。
とりあえず、瀧課長を部屋まで送り届けないと。
ぐったり項垂れている瀧課長。
うう、重たい…
「瀧課長、部屋番号教えてくださいっ、」
「ん〜、2005号室〜」
「20階ってことですか?」
「ん。」
20階って…ほぼ最上階なんじゃないの。
そういえば前、風の噂で両親も会社を経営しているお金持ちだとか聞いたことがあるような。
住む世界が違うんだなって実感する。
なんとか瀧課長を引きずって、エレベーターに乗り込み20階のボタンを押す。
「はぁ、」
ほっとした瞬間に、フラッシュバックする、さっきの言葉。感触。
ああ!思い出さない!
必死に頭を振って、煩悩を吹き飛ばす。