BitterなフリしてほんとはSweet【完】
なんとかたどり着いた2005号室の前。
エレベーターの中で瀧課長に預かった鍵を、鍵穴にさして開けようとすると。
ガチャーーー
「え、」
開けるタイミングと同じタイミングで、綺麗なお姉さんが出てきた。
下着みたいなキャミソール姿に、艶があって綺麗な髪の毛、アンニュイな瞳、色気の最上級みたいな人。
「あ、間違えましたすみませんっ。」
もう瀧課長が言った部屋番号間違えてたんじゃっ。
「理人、何してるの…?」
驚いた顔をして、そういうお姉さん。
「あのっ、」
「理人の会社の方?」
瀧課長の部屋から出てきたってことは、彼女さん…?
依然、瀧課長は、半分夢の中。
「は、はい。部下の針間と申します…」
ぺこりと頭を下げる。