犬猿の仲の彼の専属メイドになりました。
「プロポーズ・・・か?」
やっとの思いで絞り出した言葉は的外れもいいとこだ。
「何寝ぼけたこと言ってる?隣に私がいた方がいいって言ったのは遥くんよね?」
あのタイミングでの"隣"とは妻の座を指すものだと思った。
つまりあれはプロポーズと同義だと解釈したが、違ったのだろうか。
しばらく沈黙が続いた後、遥くんがまたガバッと私に抱きついた。
「凜のそういうところも好きだ」
「そういうのいいからさっさと離しなさい。また敬語に戻してもいいのよ」
警告すると遥くんはあっさりと解放してくれた。
とても名残惜しそうに睨んでくるが無視を決め込み掃除を再開する。
これ以上私に相手してもらえないことが分かると不機嫌そうに課題を始めた。
遥くんには困ったものだ。
そんなのだから年下扱いしてしまうのだと言いそうになるが、そういうところも可愛げがあって嫌いじゃないのであえて指摘しない。
というか私の気持ちぐらい、わざわざ口に出さなくてもいい加減察して欲しい。
(私は何とも思っていない相手に抱きしめられて赤面するほど、初心じゃないのよ)
絶対に教えてあげないけど。
やっとの思いで絞り出した言葉は的外れもいいとこだ。
「何寝ぼけたこと言ってる?隣に私がいた方がいいって言ったのは遥くんよね?」
あのタイミングでの"隣"とは妻の座を指すものだと思った。
つまりあれはプロポーズと同義だと解釈したが、違ったのだろうか。
しばらく沈黙が続いた後、遥くんがまたガバッと私に抱きついた。
「凜のそういうところも好きだ」
「そういうのいいからさっさと離しなさい。また敬語に戻してもいいのよ」
警告すると遥くんはあっさりと解放してくれた。
とても名残惜しそうに睨んでくるが無視を決め込み掃除を再開する。
これ以上私に相手してもらえないことが分かると不機嫌そうに課題を始めた。
遥くんには困ったものだ。
そんなのだから年下扱いしてしまうのだと言いそうになるが、そういうところも可愛げがあって嫌いじゃないのであえて指摘しない。
というか私の気持ちぐらい、わざわざ口に出さなくてもいい加減察して欲しい。
(私は何とも思っていない相手に抱きしめられて赤面するほど、初心じゃないのよ)
絶対に教えてあげないけど。