氷の華とチョコレート

 異変にい気付いた暁陽と菜摘が、隣の部屋から駆けつけてくれた。涙が止まらない私の肩を、菜摘が抱き寄せてくれて、暁陽がそのまま私のスマホで真間さんと話始める。


「美羽? もしかして真間さんに、マロンの事話したの?」


 菜摘にわかるように大きく頷いて、何回か大きく息をして、声が出るか確認する。

 大丈夫、そう?


「……迷惑、かけるかも、知れないから……」

「そっか、……美羽なりに頑張ったんだね?」


 菜摘の腕に力が入って、ギュッと肩を引き寄せられる。言う事は言えた、後は真間さんがどう思うかだ。ただそれが、とても怖いだけ……。


「……はい、わかりました連絡してみます、……はい、代わります、……美羽?」


 真間さんと何か話していた暁陽が、私のスマホを差し出してくる。何を言われるかわからない恐怖に、私はビクッとして自分のスマホを見つめた。

 心の準備、出来てない、イヤ出来る気がしない。


「……」

「自分で話すって決めて言ったんだろ? 泣いてないでちゃんと喋れ、何を言われても、それがお前の今の彼だ」


 暁陽はこういう時に絶対甘やかさない人だ。グッと息を飲んで、私はスマホを手に取った。



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