氷の華とチョコレート
うわぁ……、恥ずかしい。
全員に助けられるって、私、どこまで鈍くさいのかしら……。
「俺が行って来るから、美羽はここにいろ」
「あたしも、行く!」
「二人とも、ありが、とう……」
暁陽と菜摘が代わってくれて、コンビニに駆け出して行った。
真間さんと私と荒谷さんの三人だけになった。私は、警察の方を連れて色々してくれていたらしい、荒谷さんに向き直る。
「……荒谷さんも、色々とありがとうございます」
「ん……、全部エーキの依頼だから、とりあえずコイツを病院に連れて行ってやって? このままじゃ多分上司にヤられる」
「……は、い?」
えっと、ヤられる?
「聞いてよ氷室さん、ケージも平井先輩も、簡単に殴られとけとか言うんだよ? 明後日までに腫れが引かなかったら、氷室さんとの初めてのクリスマスが、フッ跳んじゃうよ……」
「……」
それって……。
真間さんは、わざと殴られたと、言う事?