氷の華とチョコレート
「だって、マジでうざかったんだもん、しかも先に美羽に振って来るなんて、絶対:Re社との仕事意識してるじゃん」
「そう言えば、取引始まったって、彼には聞いてるけど、営業部で何かあったの?」
「秘書課では取引前に先に会ってるからさ、落ち着いてるだろうけど、現場が動き始めたのは最近でしょ? :Re社のイケメン様達で、営業部と商品部と企画部の女子達が今現在盛り上がってるんだよ」
「……」
それと私に何か関係があるのだろうか? きょとんと、るりを見ていると、呆れた顔でため息をつかれてしまった。……えっと、何で?
「会社に来てるイケメン三人の中で、声かけやすそうな真間さんが、今付き合ってるのが、高嶺の花で誰にも落ちないと言われていた、我が社の『氷の華』の美羽なのよ? しかも取引始まる前の電光石火で付き合ってるんだよ? ウチの社内での真間さんの評価はうなぎ登りなわけよ?」
「……」