氷の華とチョコレート

「……えっと、るりは、……彼の、日比野さんに……」

「うん?」

「誕生日プレゼントって、なにをあげたのかな? って……」

「……もしかして、真間さんもう直ぐ?」


 直ぐに察した、るりが、当たり前に聞いてくれる。なんて切り出せばいいのか、上手く言えてなかったので助かってしまった。


「うん……、実は悩んでて……」

「そっか、日比野さんにはねぇ、営業だからタイバーとカフスのセットにしたの、アタシがあげたものを身に着けてくれたら嬉しいから」


 タイバーとカフス、……真間さんも営業で、スーツがメインだからいいかも知れない、候補に入れておこう。


「いいね、彼も営業さんだから、ワンセット私の選んだのがあっても、いいのかな?」

「うふふ……、そうだね、そう言えばクリスマスにもらったのは、そのブレスレットだっけ?」



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