氷の華とチョコレート
行ったことはないけれど、とても大きな国のイメージ。
「星が、日本とは全然違うって聞いたことがあります」
「うん、スゴイよ、本当に手に届くほど近くに見えた」
「……」
そう言って、振り返った真間さんの顔は、まぶしいくらい、きらきらとして見えて……。
「いつか、行ってみたいです……」
こっちまで、幸せな気持ちになった。
それから、真間さんと公園脇を散歩しながら色んなお話をした。留学先での楽しかったこと、ホームステイ先で失敗したこと、習慣の違いで怖い思いをしたこと、自転車で仲間と大陸を横断したこと……。
心地よい風と、けや木の揺らめく音ときらきらと輝く木漏れ日と一緒に。私は、幸せな気持ちで、真間さんのお話を聞いた。
斜め後ろを歩く私を振り返り、話をする彼の顔は、この木漏れ日と同じように、きらきらとしていた。