氷の華とチョコレート
告白されて付き合い始め、とても紳士的な人なのか、手を一つつなぐこともないプラトニックなまま、穏やかで幸せな関係だった。
けれど、3ヶ月が過ぎた頃、別人のように彼は、豹変してしまった。
「……」
電話とメールの回数が異常に増えて、束縛が激しくなり、困惑したわたしは、同じアルバイト先の暁陽と菜摘に相談した。
その矢先の事だった。
デートの後、彼の部屋に連れられ、そのまま彼の部屋から、外へ出してもらえなくなった。
「……」
軟禁されていたけれど、彼は、何もしてこず、ただ宝物や人形を愛でるように私を扱い、崇拝した。
四日間、それは続き、五日目。相談していた同じアルバイト先の暁陽と菜摘に助け出された。
トラウマになるには、充分な日数だった。
その後も色々あったけれど、思い出したくない出来事ばかりで……。
だから2人は、今でも私を色々と心配してくれている。