双子アイドルは俺様暴走族!
イラツキマックス‐晴side‐
圭が教室を出て行ったあと、俺は1人で1時限目の授業の準備をしていた。
「あ……宿題」
今日の宿題はカヤにやらせていたんだった。

あいつ、ちゃんと持ってきているのか?
まぁ、スケジュールの多い俺たちは宿題なんてやらなくても留年はしないんだけれどな。
そう思いながらテキストを机の上に出す。

すると、クラスメイトの1人が俺の机の前にやってきた。
「晴くん、今日宿題やった?」
明るい髪をクルクルに巻いたケバイ女。

たしか雑誌のモデルをやっているんだったか?
たしかに身長はあるしスタイルもいい。
でも、化粧が濃い上に香水が臭い。

俺は相手に構わず眉間にシワをよせて女を睨みつけた。
「なんだよお前」
「晴くんてすっごく忙しくて宿題やる時間なさそうだから、あたしの写させてあげようと思って」
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