双子アイドルは俺様暴走族！
女はそう言い、俺にノートを差し出してくる。
そのノートには丸っこい字で名前が書かれていて、その横にハートマークが書かれている。
「いや、いらない」

ノートに無意味な落書きをする女は嫌いだ。
特に、こういう可愛いアピールをするような女は。
「遠慮しなくていいのにぃ？　あたしのノート見やすいよ？」
そう言い、わざわざノートをめくって見せてくる。

中にまでハートの落書きがしてあり、俺は頭痛がしてきそうだった。
「いいって言っているだろ」

俺はそう言い、チッと舌打ちをする。
すると女は傷ついたような顔をして、そのまま自分の席へと戻って行ってしまった。
めんどくせぇ……。
舌打ち１つで泣くような女、俺は興味がない。

イライラしながら圭とカヤが戻ってくるのを待っていると、１時限目開始のチャイムが鳴り始めた。
「あいつら何やってんだ」
俺は教室の時計を確認して、そう呟く。
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