双子アイドルは俺様暴走族！

「よかった、生きてる……」
「さすがに死んでないよ」
圭が後ろからそう言ってきた。
でも……この状況って一体どういうこと？

１人理解できなくてオロオロしていると、晴がソファに座ったままこう言った。
「カヤ、そいつとは別れろ」
は……？

突然の言葉にあたし頭が真っ白になり、動きがフリーズしてしまった。
「今……なんて？」

ゆっくりと振り返り、晴を見る。
「別れろって言ったんだ」
「……な……んで……？」

家族の冗談以外でそんな事を言われたのは初めてだ。
いつもなら笑って終わらせられるのに、ドクドクと心臓が嫌な音をたてた。
「その男はお前にはあわない」
「なによ……それ……」

自分の中に怒りが湧いてくるのがわかる。
晴にハジメの何がわかるのよ。
ハジメとずっと一緒にいたのはあたしなのよ？
「もしかしてこれ……晴がやったの？」