双子アイドルは俺様暴走族！
「ごめんねカヤ。少しだけ我慢してくれる？」
そう言ったのは、黒い傘をさし男たちの真ん中で歩くハジメだった。
「へ……？　どういうこと？」

この状況はなんとなくヤバイのだということが、さすがのあたしにでも理解できる。
でも、ハジメはすごく冷静な表情であたしを見上げた。
「大丈夫大丈夫、カヤには俺がついているから」

「は……？」
大丈夫って言われても、そんなこと言われても、あたしは一体どこへ連れていかれているのでしょうか？

疑問と混乱で、頭の中はパンク寸前。
グルグルと色々な事を考えているうちに、あたしは小さなアパートへと連れてこられた。

部屋の中は和室で、痛んだ食べ物の臭いにおいがした。
「おい、掃除くらいしろよ」

ハジメが文句を言いながら顔をしかめる。
あたしはその部屋の一番奥へ連れて行かれ、そのまま畳の上に下ろされた。

２０畳ほどの部屋に５人の見知らぬ男たち。
そしてあたしを連れてきた２人とハジメの計８人がいる。
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表紙・目次

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