双子アイドルは俺様暴走族!
そう考えるだけでまた鼻血をふいてしまいそうになり、あたしは慌てて鼻をつまんだ。
「ま、またまたご冗談を……」
ドクドクと高鳴る心臓を悟られないように、あたしは笑顔を浮かべる。
嘘なんでしょ?
あたしのことからかって遊んでいるんでしょ?
しかし、2人は真剣な表情であたしを見つめる。
「「俺たち、本気だよ」」
晴と圭が真っ直ぐにあたしを見つめてそう言う。
どうやら、あたしが見ていたのは夢ではなく現実世界の出来事だったらしい。
「ど、どうしちゃったのよ2人とも。大人気アイドルがあたしみたいな鼻血女を好きになるなんて……」
まだ信じられなくて、あたしはそう言った。
「それは俺たちも不思議だったよね、晴」
「あぁ。まさか本気でカヤにはまるとは思ってなかった」
圭の言葉にうんうんと頷く晴。
何気に失礼な言葉をはかれたような気がするけれど、気のせい?
「まぁ、今日はゆっくり休みなよ。突然の事でビックリしただろうしね」