双子アイドルは俺様暴走族!
「えぇ? そんなハズないのに……」
どうしよう。

もし日付を間違えていて、すでにイベントが終わっていたら?
晴に何を言われるかわからない……!!

あたしはサッと青ざめた。
1人焦っているあたしをしり目に、他の家族3人は目を見かわせた。

「「「おめでとう、カヤ!!!」」」
そして同時にそう言ったのだ。
へ?
な、なにが?

あたし今日誕生日だっけ?

わけがわからず3人を見ていると、
「デートのお誘いってことよ」
と、ユズちゃんが言った。

「デー……ト?」
「そうよ! 待ち合わせは花火大会、イベントはしない。それは絶対にデートよ!」

と、お母さん。
「子供は若い内に作るんだぞ」

と、1人とびぬけた発想のお父さん。
「ちょ、ちょっと待ってよ! あたしがデートなんてそんなのあり得ないって!!」

ブンブンと首をふり、カニの足をもぎ取る。
白いカニの身がプルプルと震えた。
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