双子アイドルは俺様暴走族!
「あぁ、さすが丸本だな。何をやらしてもプロ並みだ」
「本当だね。すっごく可愛い」
「ふ、2人だって浴衣……すごくカッコイイよ……」

あたしは2人の目を見ることができなくて、モジモジしながらそう言った。
「ありがとう、カヤちゃん」

「サンキュ。じゃぁ、行くか」
そう言い、歩き出そうとする晴。
「ま、待ってよ!」
危うく流されそうになりかけながら。あたしは2人を引き留めた。

「どうした? カヤ」
「どうした? じゃぁないでしょ? 今日ってお仕事なんでしょう?」

晴にそう聞くと、2人は目にハテナマークを浮かべた。
「あ、そっか。晴がそういう事にしてたんじゃなかったっけ?」

「そうだったか? もう忘れた」
シレッとぬかす晴。
やっぱり仕事というのは嘘だったみたいだ。
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