双子アイドルは俺様暴走族!
「ユズちゃん、人ごとだと思ってぇ!」
「だって人ごとだもの。それに、別にお金を出せって言っているワケじゃないんでしょう? だったら行ってみればいいじゃない」

「それは……そうかもしれないけれど」

ユズちゃんは自分のことじゃないからこんなに軽々しく言えるんだ。
あたしはそう思いながらバターがとろけているパンにかじりついた。

「ショッピングモールなら人も沢山いるし、大丈夫よきっと」
そう言って、ユズちゃんはあたしの背中をポンッと叩いたのだった。
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