双子アイドルは俺様暴走族!
うわっ……。
一瞬で世界がキラキラと輝きはじめ、あたしは目を細める。
ここにイケメン君が立っているだけで、ショッピングモールがシンデレラ城のように見えてくる。

「ははははい! お待ちしておりました!!」
綺麗すぎるその人にあたしは舌を噛みそうになりながらそう言い、頭を下げた。
「ぶはっ!? なにその焦り方」

あぁ……あたしが変すぎて目の前でイケメン君が爆笑している。
その笑顔を見られる事はすごく光栄だけれども、また鼻血が出たら困るのでさっさと要件をすませて帰りたい。

「あの、あたしに何の用事でしょうか?」
「ここじゃあれだから、どこか移動しよう」
そう言い、イケメン君があたしの右手を握りしめてきた。

柔らかな肌の感覚。
熱すぎず冷たすぎない人肌。
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