双子アイドルは俺様暴走族!
☆☆☆
午後3時過ぎ、すべての試合は終了した。
結果は秋原高校の優勝。
結果発表を聞いた時、会場内は今日一番の黄色い歓声で揺れた。
でも……。
列に並ぶ晴の顔は浮かない。
すべての表彰式が終わり、2階席の女子生徒たちがゾロゾロと体育館を後にする。
そんな中、あたしは晴に近づいた。
「晴……おめでおう」
「……あぁ」
晴はプイッと視線をそらせた。
「どうしたの、勝ったのに嬉しくないの?」
そう聞くと、晴はチラッとあたしをみて「負けたんだよ、俺は」と、言った。
それは、試合には勝ったけれど自分には負けたとか、そういうことだろうか?
一瞬そう思ったけれど、晴を見ていると晴は本当に負けたのだと感じた。
何に負けたのかわからないけれど、勝った時の高揚感が1つも感じられない横顔を見ていると、そうなのだとわかった。
晴の後ろをついて体育館から出ると、そこに圭が待っていた。
圭は晴の耳元で何かをささやく。
午後3時過ぎ、すべての試合は終了した。
結果は秋原高校の優勝。
結果発表を聞いた時、会場内は今日一番の黄色い歓声で揺れた。
でも……。
列に並ぶ晴の顔は浮かない。
すべての表彰式が終わり、2階席の女子生徒たちがゾロゾロと体育館を後にする。
そんな中、あたしは晴に近づいた。
「晴……おめでおう」
「……あぁ」
晴はプイッと視線をそらせた。
「どうしたの、勝ったのに嬉しくないの?」
そう聞くと、晴はチラッとあたしをみて「負けたんだよ、俺は」と、言った。
それは、試合には勝ったけれど自分には負けたとか、そういうことだろうか?
一瞬そう思ったけれど、晴を見ていると晴は本当に負けたのだと感じた。
何に負けたのかわからないけれど、勝った時の高揚感が1つも感じられない横顔を見ていると、そうなのだとわかった。
晴の後ろをついて体育館から出ると、そこに圭が待っていた。
圭は晴の耳元で何かをささやく。